キャッシュレス決済端末をPOSに連携。会計のスピードが上がり「何度も買いたくなるトレカ店」に

カードボックスヨコハマ本店

今や、広く浸透しつつある、キャッシュレス決済。ただ、場合によってはお店側が金額をPOSと決済端末で二度打ちする必要が生じ、それにともなうミスも発生します。とくにレジ会計を1日に数十件・数百件と行うお店では、1件1件はたいしたロスではなくても、積み重なることで大きな非効率となりかねません。

そうした課題を、キャッシュレス決済端末(スマート決済端末、モバイル決済端末)とPOSを連携させることで解消したのが、トレーディングカード(トレカ)の販売・買取を行うカードボックスヨコハマ本店です。店長の千葉織さんに、連携による変化と効果について聞きました。

カードボックスヨコハマ本店について

株式会社ネクスト・ワンが運営するトレカの販売・買取チェーン「カードボックス」のヨコハマ本店。同店は、全国でも数少ないKONAMIサテライトショップとして、遊戯王OCGや遊戯王ラッシュデュエルなどの関連商品が充実するほか、公式の装飾も数多く展示。お客さま同士が対戦するデュエルスペースを全128席設ける。

忙しいときほど手入力によるミスが起こりがち

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カードボックスヨコハマ本店では、1日に何件くらいのレジ会計を行っていますか?

平日だとおおよそ200件、土日や祝日だと、多い日は1000件を超えます。

1000件超とは、すごい件数ですね。

お客さまは、トレカを買いに訪れるだけでなく、トレーディングカードゲーム(TCG)の対戦や交流を行う場であるデュエルスペースに長時間滞在される方が多いです。デュエルスペースに場所を確保して、そこで遊びながら必要に応じてカードを新たに買い足したり、あるいは不要になったカードを買い取りに出したりと何度もレジで会計される方が多いので、会計件数もそのくらいになります。

どのような支払い方法に対応していますか?

現金から、クレジットカード、電子マネー、QR決済までの各支払いに対応しています。ただ、以前はキャッシュレス決済端末とPOSシステムが連携していなかったため、会計ミスがちょくちょく起こってしまっていました。

会計ミスとは、どのようなものでしょう?

商品のバーコードを読み取った後、金額を決済端末に手打ちし、お客さまに決済いただいた後にPOSでまた金額を手打ちしていました。キーの配列がそれぞれ異なることもあって、その際に金額を打ち間違えたり、決済方法を選び間違えたりすることがありました。

間違いに気づいた場合、いったん会計を取り消してやり直す必要があり、そのぶん余計に時間を要してしまいます。忙しい日はレジに行列ができる時間帯もあるだけに、ミスはできるだけ減らしたい一方で、やはり忙しいときほどミスが起きやすく、その点がネックでした。

また、その場でミスに気づけなかった場合、1日の締め作業や月次の終始書類で数字が合わなくなり、原因をつきとめて修正処理する必要がありました。

そうした現状もふまえて2024年9月より、PayCASのプリンター内蔵型キャッシュレス決済端末「Verifone V200c」を、店内の全5台のレジに導入することになりました。

なぜ、PayCASの決済端末が選ばれたのでしょう?

POSベンダーさまからご紹介いただきました。当社の担当者からは、同端末がPOSシステムとの連携用に設計されていることと、各決済ブランドの手数料が以前の端末より安くなることなどが選定理由になったと聞いています。

レジ会計のスピードが1.5~2倍くらいになった

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新端末を導入してみて、率直にどう感じましたか?

まずは、クレジットカード、電子マネー、QR決済を一つの端末で決済できることが便利だと感じました。ただ、それ以上にいいなと感じたのが、会計のスピードが上がったことです。その点は、いい意味で予想外でした。

どのようにスピードが上がったのでしょう?

キャッシュレス決済端末とPOSを連携させたことで、キャッシュレス決済の処理がこのような形になりました。まずは商品のバーコードを読み込み、お客さまに決済方法をうかがった後にPOSの画面上でそれを選択し、金額を打ち込みます。そしてお客さまに決済端末でお支払いいただくと、POSでの決済も同時に完了します。

キャッシュレス決済端末の処理スピードが速く、また金額をお店側が二度打ちしたり、お客さまがスマートフォンで打ち込む必要がなくなったりしたので、そのぶん会計のスピードが上がりました。また、操作ミスによって会計を取り消してやり直すこともほぼなくなり、その点も会計時間の短縮を後押ししています。とくに土日や祝日は忙しいので、そこでミスが起こりにくくなったことはとてもありがたいです。

具体的に、どのくらい速くなりましたか?

体感的には、以前であれば3件の会計をしていた時間で、今は5件くらいの会計を行えているのではないでしょうか。

あわせて、レジ締め作業にかかる時間も短くなりました。

レジ締め作業は、どれくらい短くなりましたか?

レジ締めでミスが見つかった場合、POSのジャーナルを見返してどの決済方法でいくら決済があったかを見比べながら間違いを特定し、修正する必要がありました。そうしたミスは週に1回くらい発生し、修正するのに10~30分を要していたのですが、それがほぼなくなりました。

また月ごとに作成する収支書類でも、以前はミスの修正を行うことがありましたが、PayCASを導入してからのこの3か月間でミスはまったく見つかっていません。

それと、会計を行う際のスタッフの精神的な負担も、以前より軽くなったのではないかと感じています。以前はQR決済を受けつける際、お客さまが手打ちした金額や決済終了画面を、スタッフが目で確認する必要がありました。不正が絶対に行われないとも言い切れないので、いくつかのチェックポイントが定められています。

キャッシュレス決済端末とPOSを連携してからは、お客さまのスマホ上のバーコードを端末で読み取る形になったため、そうした確認が必要なくなりました。もちろんお客さまとしても、金額をスマホに手打ちする手間がなくなったぶん、楽になったのではないでしょうか。

よりお客さまが何度も売り買いしやすい店に

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新しい端末の設置の手間や、操作のわかりやすさは、いかがでしたか?

設置の手間に関しては、本部の担当者が開店前にパッと設置していった形で、店舗側の手間はとくにありませんでした。操作に関しては、以前の端末に慣れていたので新しい端末に慣れるのに1~2日ほど要しましたが、操作自体はいたってシンプルでわかりやすかったです。どのスタッフも、とくに問題もなく使えています。

現在、キャッシュレス決済の比率はどれくらいですか?

会計全体における現金とキャッシュレスの件数の比率は、半々くらいです。

PayCASのキャッシュレス決済端末とPOSの連携により、お店に何がもたらされたと感じていますか?

トレカショップでは近年、お客さまがトレカを速やかに探せる検索マシンが普及しつつあり、そうした設備が整う便利なお店が選ばれやすくなっていると感じます。当店でも検索マシンを設置していますが、それに加えて今回のキャッシュレス決済端末とPOSの連携によって、商品のご提供スピードをもう一段高めることができました。

よりお客さまが望むタイミングでサッと売り買いできるようになり、“ホーム”として選んでいただきやすい店になったのかなと思います。

トレカ市場は、新しいブランドやシリーズもいろいろ登場し、今後もまだまだ成長していくことが見込まれます。便利なPayCASの端末も活用しながら、より多くのお客さまに選んでいただけるお店を目指したいです。

(2024年12月12日)


機能と費用の総合力でPayCASを選択。この先、導入店舗を鋭意、拡大していきます。

株式会社コモンプロダクツ 取締役 田中 章二 さま

今回、PayCAS端末と連携されたのが、カードボックス各店で採用するリユース特化型クラウドPOSシステム「MOOV」です。同POSを手がけるコモンプロダクツ社の田中さまに、POS運営側から見たPayCASの価値を聞きました。

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コモンプロダクツ社のPOSシステムには、どのような強みや特徴がありますか。

当社は創業より30年以上にわたって、中古品販売業などリユース業種に特化したPOSシステムを手がけてきました。導入店舗は、シリーズ累計で全国1500店舗にのぼります。中でもトレカショップにおいては、約30%のトップシェアをいただいています。

現在のメイン機種は、ベストセラーモデル「VOICE」の技術を継承した「MOOV」で、カードボックスさまに採用いただいているのも同機です。MOOVは、メディア商品からブランド品まで幅広いリユース業に対応する商品管理機能に加え、ECサイト連携や、買取相場検索、買取チラシ作成などを行える多彩なアプリケーションと連携できる点が大きな特徴です。MOOVを通じて、ハードとソフトの両面から、店舗の売上を効率的に高めるご支援をしています。

POSの運営側から見た、PayCASの魅力とは?

お客さま店舗が負担する各決済ブランドへの手数料の料率の低さや、営業担当者のレスポンスの良さ、熱意などを総合的に加味して、当社ではMOOVと連携するキャッシュレス決済端末にPayCASを選ばせていただきました。PayCAS端末を新規導入してPOS連携するにあたり、初期費用がほとんどかからない点も、お客さま店舗には魅力になります。

なお今回カードボックスさまでは、ヨコハマ本店を含めた9店舗・計約30台のPayCAS端末を導入いただきました。端末の操作性がいいうえ、金額の二度打ちから生じるミスが減り、レジ締めの時間も以前より短くなっているといったフィードバックをいただいています。

MOOVとPayCAS端末との連携開発については、いかがでしたか?

POSとの連携開発の方も、スムーズに行えました。実は、もともと当社の技術担当者からは、一般的に考えて連携には2ヶ月くらいかかるだろうと伝えられていました。ところが実際には、PayCASを通して端末のメーカーとコミュニケーションをとれたこともあって、1ヶ月ほどで連携開発を終えられました。その約1ヶ月に関しても、メカニックな部分の調整にはさほど日数はかからず、さまざまな動作テストに多くの時間を費やした印象です。

PayCASの展開も含めた、今後の展望をお聞かせください。

当社はもともと、便利な共通パッケージによって全国のお客さまのお役に立ちたいということで「コモンプロダクツ」の社名がついています。幅広いリユース業種に対応し、かつ周辺アプリでさまざまな業務を支援するMOOVは当社を象徴するサービスともいえ、ぜひ広めていきたいです。

とりわけ昨今はリユース市場が大きく成長しつつあり、くわえてインバウンド需要の後押しもあって、MOOVが重宝するシーンは今後ますます増えるでしょう。導入拡大にあたっては、PayCAS端末とのシナジーも、ぜひ活かしていきたいです。


Moovについて詳しくはこちら
https://www.cnanet.co.jp/service/